ストレス発散に効果がある涙活とは

ストレス発散には涙が効果があると 医学的に証明されました。 以前から、思いっきり笑うことは ストレス解消になると言われてきましたが、 実は思いっきり泣くことでも ストレスは解消されるのです。 涙を流したら、 泣いたあとで気分がすっきりした・・・。 こんな経験は誰でも一度はあるはずです。 これにはちゃんとした理由があったのです。 「涙――人はなぜ泣くのか」 （石井清子訳　日本教文社1990年刊） の著者である、 アメリカのウィリアム・H・フレイ博士の 研究によると 涙には3つの種類があるそうです。

• 基礎分泌による涙
• 刺激による涙
• 感情による涙

そして基礎分泌による涙や刺激による涙と、 感情による涙の成分には違いがあること が分かったのです。 博士は、タマネギを切ったときに出た涙と、 映画に感動して出た涙を分析して、 その涙の成分の違いを比較したのです。 すると、映画に感動して出た涙、 つまり感情による涙からは、 ACTH（副腎皮質刺激ホルモン）が 検出されました。 このACTHは、ストレス反応として 分泌されたホルモンなので、 泣くことで体の外へ涙と一緒に ストレスが出て行っているということが 証明されたことになるのです。 なので泣くのを我慢すると、 せっかく出て行こうとしている ストレスホルモンを 体に留めておくことになるので、 ストレス性の病気になる可能性がある ということが分かったのです。 特にうつ病患者などは、 健康な人より涙を流さないといわれていて、 涙を流さないからストレスが内側に貯まって 精神に悪影響をもたらしていると言われています。 また肉体的にも泣くのを我慢していると、 体の上半身をこわばらせている状態になるので、 肩こりがひどくなったり、 疲れやすくなったりするのだといわれている。 更に涙を流すことは、 脳の老化予防にもなるのです。 うれしいときも悲しいときも、 泣きたいときに泣くのは、 若々しくいきいきと生きていく秘訣 と言えるかもしれない。 精神分析医のローエンは、 著書「ナルシシズムという病い」 のなかで・・・ 「泣くこと、すすり泣くことは、 緊張を解放するいちばんの早道であり、 もっとも深い方法である。 体のなかに緊張状態を生み出すストレスは、 泣くことによってことごとく 発散させる必要がある。 マッサージやエクササイズを通じて 緊張の鎧を取り除くことができるが、 もっとも深い効果を発揮するのは マッサージやエクササイズではなく、 泣くという行為である」 と書かれています。 最近では、涙活などという 涙を流す活動が行われていますが、 それは理にかなっており、 男性でも声を出して 泣くということでストレスが 発散されるのです。