「てんかん」という病が何気に恐ろしい
ここ数年で悲惨な自動車事故において、運転者がてんかんを患っているケースがあったため、てんかんという病がクローズアップされています。最近では、東京都豊島区東池袋のJR池袋駅近くで歩道に乗用車が乗り上げ、歩行者5人が死傷した事故で運転していた医師が運転当時、てんかんを発症して運転に支障が生じるおそれがある状態で事故を起こしたとされています。
他にも、、、
事故例その1:鹿沼市クレーン車暴走事故 2011年4月18日午前7時45分ごろ、国道293号にて集団登校中だった生徒の列(約20 - 30人)に10トンクレーン車(ラフテレーンクレーン)が突っ込み、直後に民家の塀を破壊して停車した。生徒のうち6人がはねられ全員が死亡した。引用:wikipedia
事故例その2:京都祇園軽ワゴン車暴走事故 2012年4月12日に京都府京都市東山区祇園で当時30歳の男性が、軽ワゴン車を運転中に暴走事故を起こし、運転者を含む8名が死亡、11人が重軽傷を負った交通事故。引用:wikipedia
てんかんて簡単に説明するとどんな病気なの?
てんかんは1000人に4人から9人は持っており、割合としては高いほうです。てんかんとは、通常脳の中では、神経細胞が電気信号でお互いに連絡しあい、常に調和の取れた活動をしています。しかし、何らかの拍子で、その電気信号の調和が乱れてしまうと、意識を失ってしまったり、体を大きくガクンガクンさせるような痙攣が起きたり、急に動きが止まったりといった症状が繰り返し起こることをいいます。
実際には脳に何らかの障害や傷があることによって起こることが多いです。
例えば生まれたときの仮死状態や低酸素など。
0歳から15歳の間に起こるてんかんは小児てんかんと呼ばれ種類だけでなく症状も様々です。
てんかんの症状と言えばけいれんばかりと思われがちですが他にも症状がたくさんあります。
症状の特徴は、熱がないのに痙攣を起こしたり、ぐったりしたりします。
0歳から15歳の間に発症したてんかんは完治することもあるのですが、大人になってからのてんかんは完治は難しいとされています。
小児期のてんかんは、年を重ねていくごとに脳が発達するため、脳の傷が残っていても発作が起こらなくなっていくのですが、大人の場合には、もうすでに脳は発達しきっていますので、年を重ねても脳は変化していきませんから、完治が難しいのです。
子供の頃にてんかんじゃなかったからと言って一生てんかんにならないわけじゃありません。
また誰しもがてんかんになる可能性もありますし、てんかん発作の痙攣などそういった症状が出た場合は速やかに医師に診て貰うことをお勧めします。
大人になってから発症したとなると主に外傷が考えられますが、てんかんはストレスや不規則な生活習慣、疲れなどによっても発作が起きると言われています。
てんかんの治療法と副作用
てんかんの治療は、多くの場合は薬で発作は抑えられます。また薬では抑えられない場合は手術という手段もあります。
現在の抗てんかん薬の作用は、てんかんの原因を治すというより発作を抑制することが主となりますが、内服薬を適切に飲み、生活習慣を良好に保てば、ほとんどの人が発作が起きることはありません。
ただし少なからず「眠気」「意欲減退」「だるさ」などの副作用もあります。
副作用が強い場合は、あなたのカラダに合っていない可能性が有りますので、他の薬を試してみるなど、主治医とよく相談してみた方が良いですね。
てんかんは、薬で発作が抑えられることが分かっているのですから、てんかんを患っている方は、是非薬の服用を止めずに、しかも車の運転には気を付けてほしいと心から願っています。
また悲惨な自動車事故が繰り返されないよう祈るばかりです。